目をこらせば、映る。耳を澄ませば、その息遣いが、確かに聞こえてくる。土の奥深くに埋もれたさまざまな鉱物は、大地からの贈りもの。空気に触れても錆びることなく、変わらない輝きを保つその姿に、人々は永遠の生命への憧れを重ねてきました。
金箔をやわらかな風合いのもみ紙で包み、金銀の水引で結び切りました。金銀の水引の結び目を引き立てるのもまた、金箔を施した張り紙による「におい」。金に金を重ねた包みは、貴重な物質を包んでいるという、最上級の格を表現するためのもの。
日常の細のなかにまたたく、あるかなきかの光を見出す力を。輝きに包まれる日々を迎えるための、「金」の飾り。 |